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コラム

親族の成年後見人について

2021年11月03日(水) 司法書士A

 親族であっても、成年後見人になるとご自身の財産と本人の財産を明確に分離し、適正に管理しなければなりません。
 成年後見人は本人の財産や収支状況を把握し、請求書・領収書の管理、金銭出納帳の作成、医療・福祉サービスの利用手続などの事務を行います。
 また、成年後見人は家庭裁判所の管理監督のもと、少なくとも年に1回は本人の財産管理や身上監護の状況をまとめた報告書を家庭裁判所に提出する必要があります。
 
 親族の方が成年後見人になることを検討する場合には、親族の中に責任をもってきっちり財産管理などを行える方がいることが前提になります。
 親族がご高齢・遠方の方のみで成年後見人になることが難しい場合や、そもそも財産管理などの事務手続が面倒だと感じられている場合は、一定の費用はかかりますが、司法書士などの専門家に成年後見人就任の依頼を検討してみてはいかがでしょうか。

 なお、成年後見人は最終的には家庭裁判所が判断して選任しますので、「親族間に争いがある」、「申立てに反対する親族がいる」などの場合には、申立書に成年後見人候補者として司法書士や親族を記載したとしても、それらの者以外の専門職(弁護士、司法書士、社会福祉士等)が成年後見人に選任される場合がありますのでご注意ください。